【電験一種合格者が教える】電験二種二次試験に合格する効率的な勉強方法✎
電験二種二次試験について調べたら、記述式だし、どの問題も
解ける自信が全然無い・・・。
どこから手をつけて良いかも分からない( ゚Д゚)!!
今回の記事では、上記の悩みを解決します。
本記事の筆者
取得資格
・電験一種、二種、三種
・エネルギー管理士(電気分野)
・技術士補(電気電子分野)
・第二種電気工事士
・第一種特殊陸上無線技士 など
仕事
・電力、エネルギー事業
勤務12年目
本記事を書いている私は、電力・エネルギー事業に携わり、電験を中心に電気系の資格を取得しています。
資格取得にあたり、私が実践した効率的な勉強方法を紹介していきますね。
〇本記事の内容
・電験二種(二次試験)おすすめの参考書 ・電験二種(二次試験)に合格するための効率的な勉強方法 ・電験三種と二種の年収の違いについて(おまけ) |
目次
私が使用した電験二種(二次)おすすめの参考書
私が、電験二種二次試験の勉強に使用したのは以下の「電験第2種 二次試験 これだけシリーズ」と「電験第2種模範回答集」になります。「これだけシリーズ」については、図やイラストを用いて、各項目に特化して解説してあるため、理解し易いです。
① 電験第2種 二次試験 これだけ電力・管理 計算編
② 電験第2種二次試験 これだけ電力・管理 論説編
③ 電験第2種 二次試験 これだけ機械・制御 計算編
ちなみに機械・制御には「論説編」もありますが、購入していません。その理由は、機械・制御は4問中2問選択して解答しますが、論説問題は出題されても1問なので、計算問題に重点をおくべきと考え【論説は勉強不要】としました。
④電験2種模範回答集
「模範回答集」については、標準解答のみでなく、その問題の考え方など+αのことも記載してあるため、大変勉強になります。
私がそうであったように、上記の参考書をよく勉強すれば、電験二種については合格できると思います。
ぜひ、手に取って参考書を見てみて下さいね。
電験二種(二次試験)に合格するための効率的な勉強方法
私は、電験二種の二次試験を三回受験しています。つまり、二回は不合格(=一旦リセットで一次試験から再開)となり、とても苦しかった経験をしています。
私の電験二種受験履歴です。
理論 | 電力 | 機械 | 法規 | 二次試験 | |
H21 | 合格 | × | × | × | ー |
H22 | 免除 | 合格 | × | × | ー |
H23 | 免除 | 免除 | × | 合格 | ー |
H24 | 合格 | 免除 | 合格 | 免除 | × |
H25 | 免除 | 免除 | 免除 | 免除 | ×(リセット) |
H26 | 合格 | 合格 | 合格 | 合格 | 合格 |
H25までは電験スパイラルにもなり、精神的に苦労しました。不合格だった時を考えると、非効率な勉強をしていたと思います。H25の不合格を経て、私は勉強方法を根本的に見直して、翌年のH26に一次試験、二次試験ともに一回で合格することが出来ました。この見直した勉強方法についてご紹介したいと思います。
効率的な勉強方法①:勉強を習慣化する
H25までは、時間のある時に参考書を読んだり、試験前に頑張るといったことを例年繰り返していました。
H25の二次試験不合格を経て、これまでのやり方では合格は困難と判断した私は、まずは勉強の習慣化を試みました。
平日の仕事では、残業が多く、疲れきっていたため、夜は継続できないと思い、朝4~5時に起きて、毎日最低1時間は勉強するよう努め、習慣化するようにしました。
朝に勉強することにより、感じたメリットは以下3つです。
①朝の限られた時間の中で行うため、集中して勉強できる
仕事でもそうですが、タイムリミットを設けると、物事に集中し易くなる人間の性質を利用しています。また、朝は静かであり、勉強に集中し易い環境です。
②勉強した内容が頭に残りやすい
夜に勉強していた時よりも、問題の解き方を忘れにくかった印象があります。これは気のせいではなく、朝の脳の状態について、専門家の意見は以下のとおりです。
「私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。
それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です」
出典:脳科学者が勧める「朝時間」の使い方(THE21 ONLINE)
③毎日、継続することで勉強のモチベーションが維持される
毎日、勉強を継続することはとても大変です。
私は毎日勉強した内容をノートに書いていくことで、「今日はこれを理解することが出来た!」と小さいながらも達成感を感じていました。
試験合格が最終目標ですが、「今日はこれを理解する」などの短期的な目標を作って、それが出来たときは小さな成功体験となり、モチベーション維持となっていました。
効率的な勉強方法②: 自分に合った勉強範囲を決める(取捨選択)
電験二種二次試験は記述式ということもあり、範囲がとても広く、問題も難しく感じます。
H25の二次試験までは、とりあえず手当たり次第、過去問を解いて、理解するように努めました。しかし、結局、内容をだいたい(浅く広く)でしか理解していないため、試験の時には少ししか解答出来なかったことを覚えています。
では、全てを広く深く勉強する必要があるのか?
とも思いましたが、「そんなのは不可能」と思った私は、自分が苦手な内容は諦め、勉強範囲を絞ることとしました。
苦手な内容を勉強しなくて良いということで、モチベーション維持にもなったと思います。
電験二種二次試験は広く浅く勉強をしても、合格できないため、全てを網羅できないなら、範囲を絞って深く勉強した方が合格できる可能性は高くなります。(当然、勉強範囲から出題されるリスクはありますが、広く浅くても、どうせ解けないため)
ちなみに私が諦めた内容は
電力・管理は「火力発電・原子力発電」
機械・制御は「論説問題・パワエレ」
になります。
電力・管理の「火力発電・原子力発電」は私が受験した当時は頻度が低かったため、勉強範囲から外しました。機械・制御の論説問題も同様です。パワエレについては、どれだけ勉強しても、理解が深まらない(=応用できない)ため、パワエレに割く時間を自動制御にあてることにしました。
自動制御の問題はほぼパターン化しています。よって、ある程度勉強すれば解ける問題が多いため、おすすめです。
効率的な勉強方法③: 参考書で基礎学習→過去問に挑戦
H25の二次試験までは、ひたすら過去問を解いていましたが、解くことに必死になり、問題および解答に対して理解を深めることが出来ていませんでした。
過去問の解説は、あくまで模範解答であり、その解答の考え方・算出式の説明などは記載が省略されていることがあります。
これらの知識については、参考書でしっかりと知識を身に付けておく必要があります。
先に紹介しました「これだけシリーズ」は式の算出過程等も記載してあり、かなり分かり易い参考書です。今でも、後輩に電験の質問を受けた際には、分かり易いため、教えるときにたまに使用することがあります。
よって、電験二種二次試験については、参考書を一通り勉強(=基礎を身に付ける)してから、過去問に挑戦するようにしましょう。
参考書を一通り勉強することで、参考書のどこに何が書いてあったかはなんとなく覚えることが出来ます。過去問の解説で理解出来ない内容も、「参考書のここに書いてあった」と思い出せば、すぐに確認することが出来るため、効率的に勉強を進めることが出来ます。
効率的な勉強方法④:記述式を意識して、ノートに自分の言葉で解答する
電験二種二次試験は記述式であるため、一次試験までのマークシート方式とは意識を変えて勉強を進めていく必要があります。
マークシート方式であれば、理解が広く浅くでも、周りの言葉等からなんとなく推察したりして、解答が可能でしたが、記述式の場合はこれが出来ません。
私が二種二次試験不合格だった時は、見たことあるような問題なのに、試験の時には、ほとんど解けないといった経験があります。こうなってしまった原因は手を動かして勉強せず、問題・解答を見て解けた気になってしまっていたからだと考えています。
よって記述式を意識した勉強方法をする必要があります。
具体的な勉強方法としては、
参考書や過去問の問題を実際にノートに書いて解いて、間違えた内容や正しい解答を自分が分かりやすい言葉で、ノートにまとめます。 ※参考書や模範解答の丸写しは、できるだけしない
要するに常に試験の記述式を意識します。
模範解答等では、正しい言い方や情報が多く記載されていますが、全てを覚えるのは難しいため、自分が後から読んでもすんなり分かるように書きましょう。
模範解答だけでは内容がよく分からない場合は、基礎を学んだ参考書をみたり、ネットで調べましょう。そして、調べた内容もノートに合わせて記載しておきましょう。こうすることで、勉強した時には理解が深まり、後で見直す時にも、分かり易くなります。
また、ノートにまとめていくことで、自分の間違い易いポイントや理解不足な所が明確になり、どの問題に力を入れて勉強していけば良いかが分かります。
参考書や過去問を解いていくうちに、自分の出来るようになった問題が見える化され、モチベーションアップにもなります。
最後に、ある程度問題が解けるようになったら、試験を意識して、時間を図って問題を解く訓練を実施しましょう。記述式のように実際に手を動かしていると時間があっという間に経ってしまいますので、それを体感します。
以上が私がH25に電験二種二次試験不合格(リセット)となり、見直した勉強方法になります。やみくもに勉強しても合格は難しい試験になりますので、上記を参考にして頂ければと思います。
本記事が皆様の合格の一助となれば幸いです(´∀`*)
電験三種と二種の年収差について(おまけ)
電験二種二次試験に挑む皆さんのモチベーションになればと思い、私が求人サイトを調査したざっくりした年収と電気主任技術者の方の本音をお伝えしておきます。
詳細については「電気主任技術者の気になる年収は?三種と二種ではどれだけ差がある!?仕事に対する本音も紹介」にまとめているので、モチベーション維持のため、ぜひ見てみて下さい。
【電験三種】
・第三種電気主任技術者の年収は400万円~500万円程度
・本音では、やりがいを感じているものの、給与の割に責任が重いと感じている
【電験二種】
・第二種電気主任技術者の年収は600万円~800万円程度。1000万円以上のケースもあり。
・本音では、 責任は重いものの、「社内での権限がある」「待遇がよい」などの理由により、現状に満足している方が多い
こうやってみると、やっぱり電験二種を取得している、していないで結構な差があることが分かります。皆さんもぜひ電験二種を取得し、自分が満足できる環境で働けると良いですね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました<m(__)m>
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